◆…3月27日に開かれた城陽市議会予算特別委員会総括質疑で土居一豊議員(城陽絆)が、府立西城陽高校の主権者教育について「何故行政は神経質な対応をするのか」疑問を投げかけたのに対し、本城秋男副市長は「現状確認に動いただけ」、奥田市長は「問い合わせただけ」と突っぱねた。2日後の市議会全員協議会では、「問い合わせた行為そのものが大きな間違い」「パワハラと同じ、受ける側がどう感じるかの問題」と宮園昌美議員(ネット)が一喝した。市幹部職員が担当教諭に対し行ったその「問い合わせ」とは一体、何のため、どのような内容だったのだろうか。
◆…長谷川雅俊政策戦略監付次長が作成し荒木正人理事に報告した『西城陽高校と議会との意見交換の経緯について』と題する報告書には、同次長が担当教諭に「問い合わした」理由を記している。同次長は、教育長が府教委の高校教育課に電話を入れたのは「京都府が新聞報道の確認をされた際の確認が必要」だったからとしている。だがこれは明白に事実と異なる。井関教育長自身が3月23日の市議会予算特別委員会及び同29日の同議会全員協議会で、その理由を明確に述べているからだ。①議論が分かれている文パル売却問題を公教育の場で取り上げたことに疑問を抱いた②市の担当者の居ない場で、議員が発言したことがおかしいーの2点だ。「問われた時に備えて」ではなく「疑問を抱いて府教委に情報提供した」のが事実だ。
◆…同次長はさらに、「政策戦略課は生徒や保護者からの問い合わせに答える必要から事実確認した」と説明している。そもそも当日の「意見交換会」について、主催者でもない城陽市の政策戦略課に、生徒や保護者から問い合わせがあるだろうか疑問。仮に「文パル売却についての問い合わせ」なら、わざわざ学校の教諭に「事実確認」せずとも、最も詳しく知る同課で答えることができるだろう。百歩譲って、もし問い合わせに備えるなら、2月14日に開催され翌15日の新聞に掲載されているのだから、その直後にたずねるのが通常。教諭に「事実確認」を行ったのは6日後の20日になってからというのは不自然極まりない。
◆…「事実確認」の理由を同次長はもうひとつ、全員協議会では「担当者として、生徒の反応を聞くため」とも言っている。兎にも角にも不思議なのは、いずれの理由に対しても、その答えは「報告書」にも、証言の中にも出てこない。あるのは、担当教諭の発言内容だけ。「新聞報道について、担当教諭に内容確認」したとしているが、その内容たるや「文パル売却が何故テーマになったのか」という問いかけに対する回答が長々と記録されており、どうもつじつまが合わない。
◆…城陽市議会が作成、公表した長谷川次長らと萩原洋次議会事務局長らとの協議記録に照らし合わせてみると、そのつじつまが合ってくる。そこには次長の発言として「教育長から命を受け、主催の学校に抗議する目的で担当教諭に電話した」と記されている。同次長は、全員協議会の証言でこの記録を「事実でない」と否定しており、真偽は定かではない。しかし、いずれにしても市が作成する公文書は、大げさに言えば歴史に残る。それだけに「ふたつの矛盾する公文書」の存在は許されない。さらに又、主権者教育への無認識と、文パル売却問題への過剰反応が招いた今回の一連の動きは、本来誇るべき学校の取り組みに城陽市役所がいちゃもんをつけるという恥ずべきものだ。未来に悪例を踏襲しないためにも、城陽市としての、きちんとした整理が必要だと思う。【藤本博】