整列しスタンドへあいさつする立宇治ナイン。スコアボードの時計は午後10時半を過ぎていた

異例のナイター

連日の記録的猛暑の中、熱戦を展開している第100全国高校野球選手権記念京都大会。23日は、わかさスタジアム京都で準々決勝4試合を行い、地元の立命館宇治などがベスト4へ進出した。準決勝2試合はきょう25日、同スタジアムで行われる。立宇治は3年ぶりの決勝戦進出を懸け、京都国際と対戦する。【盛川振一郎】

《準々決勝》
立命館宇治 00002300001=6
鳥 羽   02200000000=5(延長11回)

6回表立宇治 森本の中前打で頭から逆転の本塁へ飛び込む井上

第4試合の鳥羽―立命館宇治は、第3試合が長引いたため予定より約30分遅れの午後7時1分にプレーボール。ナイトゲームで実施した。ナイター照明に照らされたグラウンドで両チームが激闘を展開し、立宇治が延長戦にもつれこむ熱戦を6―5で制した。
試合序盤は、立宇治がチャンスを生かせないまま、逆に4点を失い、完全に鳥羽ペースで進んだ。しかし2番手の西成が、ピンチを招きながらもそれ以上の失点を防ぐうちに、徐々に流れは立宇治に傾き始め、中盤の5、6回、5番・大住の適時打、4番・森本の2点適時打などで計5点を奪い、逆転に成功した。
立宇治は5―4で迎えた8回裏、内野ゴロの間に同点を許し、そのまま9回を終了。試合は延長戦に突入した。
迎えた11回表、立宇治は2死一・二塁の場面で1番・中村が「思い切りいくだけと打席に立った。打ったのはやや高めの外の真っ直ぐ。ライト前に落ちてくれてよかった」と、右前打で貴重な決勝点をたたき出した。
その裏の攻撃を、立宇治3番手の森井が3人で締め、ゲームセット。試合時間3時間36分の激闘を制し、2年ぶりのベスト4進出を決めた。

■「配慮ありがたかった」
異例のナイトゲーム

この日の試合は、暑さ対策の一環で第3試合以降の開始時間を繰り下げ。第4試合の鳥羽―立命館宇治は、高校野球としては異例のナイトゲームになった。
球場では、午後9時50分ごろに「引率者、保護者のいない生徒は帰宅を」とアナウンスが流れ、同10時以降は太鼓やブラスバンドなど「鳴り物」を使った応援が禁止された。試合終了時間は午後10時37分だった。
立宇治の里井監督は「午後10時半に野球をしているなんて初めての経験」と振り返り「昼間に同じ試合をしていたら倒れていたと思う。(高野連の)配慮は両チームにとりありがたかったのでは」と話した。

■少年時代は南部ジャガーズで活躍
鳥羽・谷内隆悟投手

鳥羽の2番手には、かつて宇治の少年野球チームの南部ジャガーズで活躍し、エースナンバー「1」を背負う谷内隆悟投手が、6回表途中から登板した。最後に力尽きたが、しなやかな腕の振りからキレのある直球をコーナーに投げ込んだ。追い込んだ後は、チェンジアップで三振を奪うなど、打者のタイミングを外す好投を見せた。

【立宇治の監督、選手のコメント】
◆里井監督「精神的に厳しい戦いだったと思うが、選手たちらしく試合をしてくれた。0―4でリードされたときも鳥羽は攻撃の手を緩めず、これ以上差を広げられると厳しいと話していた。きょうの勝ちは大きい」
◆井上主将「最後は、勝ちたい気持ちが強い方が勝利をつかむと思っていた。試合終了後、鳥羽の橋口主将に『絶対に甲子園に行ってくれ。準決勝は応援に行くから』と言われ、感極まった。鳥羽はとても強くていいチーム。勝つことができ自信になった。鳥羽の分まで勝ちたい」
◆6回表、逆転の2点打を放った森本「それまで気持ちが入りすぎていい仕事ができていなかった。アウトコース低めのカーブを打った。これで準決勝、決勝は乗っていける」
◆3番手の森井「0―4とリードされ正直焦りはあったが、落ち着いてプレーすることができた。きょうはストレートが良く、自分の力を出せた。スライダーを交えればもっといい投球ができる」
◆決勝打を放った中村「集中力は限界だったが、ベンチやスタンドの応援で持ちこたえた。(最終打席は)チャンスだったし、絶対決めてやろうと挑んだ。これまでの試合でいちばん気持ちよかった」
◆2回途中からマウンドに立った西成「(前回の)西城陽戦より球のキレやコントロールは良くなっているが、もっと精度を上げられると思う。しっかり整え、次の試合も調子よく投げたい」