MVPのトロフィを奥田市長に見せる山田君

山田楽登君と高山和己氏が表敬

政府間のごたごたとは関係なく、40年近く続く日韓の少年サッカー交流が、今年も7月27日~30日まで4日間、韓国の大邱市でくり広げられた。大会を通して、MVP(最優秀選手)に選ばれた城陽市在住の選手と訪韓団の役員が7日、城陽市役所を訪問、奥田敏晴市長に親善交流の報告を行った。

1981(昭和56)年、京都の地で韓国の半夜月(パニャウォル)初等学校と、少年サッカー界のカリスマ指導者安村治監督(故人)率いる京都城陽サッカークラブが対戦したのが始まり。韓国チームのすごさを実感した安村氏は「韓国サッカーを吸収して日本一になる」を目標に掲げ、相互訪問して毎年交流試合を行うことを決めた。
保護者会が古紙回収などで訪韓資金をため、1年半後の83年3月、大邱市で初の交流試合が実現した。それから7年後の90年8月、城陽サッカーは第14回「全日本少年サッカー大会」に優勝、全国の少年サッカーチームの頂点に立った。都会で、大スポンサーに支えられた強豪チームが多い中、田舎の小都市に息づく城陽サッカーは日本・韓国・在日のトライアングル交流に支えられ、地力を発揮した。
少年サッカー交流は、日韓親善京都「さくらとむくげの会」(高山和己会長・会員80人)を生み、91年1月には城陽市と韓国慶山市(大邱市の衛星都市)の姉妹都市盟約締結に結び付いた。城陽市における姉妹都市交流は、故今道仙次元市長の「草の根交流こそ平和への道」との理念を受け継ぐ人達によって実践されている。こうした活発な活動が評価され昨年12月、日韓親善活動の中で最高の栄誉とされる「高円宮賞」(一般財団法人高円宮記念日韓交流基金主催)を受賞している。
少年サッカー交流は今年で34回目。宇治市の宇治翔、城陽市のFCソルセウ、木津川市の加茂FCの3チーム合同による「FC SAKURA」(名塩匡団長・高山毅監督・選手16人)が結成され、韓国で交流試合を行った。初日は、慶山市役所を表敬訪問、崔永祚(チェ・ヨンジョ)市長からプレゼントをもらうなど歓迎を受けた。滞在中4試合を行い、花園(ファウォン)小とは2試合とも0対1、新興(シヌン)小には1対6、半夜月(パニャウォル)小には0対2で、いずれも敗れた。訪韓中、韓国も日本同様の高温続きで、試合会場には大邱蹴球協会の配慮で、医師と救急車が常駐していたという。
表敬訪問にやって来たのは、交流試合に参加した全選手の中からMVPに選ばれた山田楽登君(12)=久世小学校6年=と、第1回訪韓以来参加を続けている高山和己事務長。奥田市長に「試合には全敗しましたが、楽しくサッカーをすることができました」と報告と支援へのお礼を述べ、MVPのクリスタル製トロフィを披露した。奥田市長は「これからの活躍を期待しています」と激励の言葉をかけた。訪問を終え山田君は、「将来はサッカー選手になりたい。どんな相手でもドリブルで抜いていける選手をめざし頑張ります」とインタビューに応じた。【藤本博】