本番を控えた通し稽古に励む出演者たち(西宇治中視聴覚室)

七名園テーマの人間喜劇 11日、12日に文化パルクで

宇治茶のブランド力と演劇力で地域の活性化をめざすNPO法人「山城こみねっと」が11日(土・祝)、12日(日)に城陽市寺田の文化パルク城陽ふれあいホールで市民劇「七人の茶無頼(さむらい)」(105分)=府・府茶業会議所・宇治市・城陽市・久御山町・宇治田原町など後援=を3回にわたって上演する。宇治茶をテーマにした演劇としては11作目となる今回は「識る・楽しむ・感動する」を合言葉に、茶師たちを交えた生業や恋に心ときめく人間喜劇を19人が演じており、本番を目前にした夜間の稽古は熱気がみなぎっている。【岡本幸一】

「山城こみねっと」は宇治市内で小学校の先生をしていた専務理事の大橋敏裕さん(65)=宇治市伊勢田町=が、教え子たちと一緒に茶どころ宇治にちなんだ闘茶(茶かぶき)や茶道をテーマにした創作劇の発表を契機に立ち上げた。
府の地域力再生プロジェクト支援事業をふまえ、演劇をベースにした活動を展開しており、学校での「茶どころ授業」をはじめ、お茶にまつわるイベントや教育活動にも活用。
コミュニケーションを育てる教育プログラムや演劇講座など大橋さん自身が培ってきた経験やノウハウを生かした活動を精力的に展開。市民劇が発足してから8年。子どもから年配者まで、この間に延べ200人を超える人が市民劇に関わってきた。
節目の10作目となった昨年は江戸時代に煎茶の製法を考案した宇治田原・湯屋谷の永谷宗円をモデルに、タイムスリップした少女が、おいしいお茶の誕生に情熱を燃やす村人たちと関わる市民劇「ここに生きる」を宇治市文化センターで上演。府南部で開催中だった「お茶の京都博」に呼応した「やましろドラマティックシアター」として、結成10周年の節目を迎える「ママさんブラスUji」も共演し、歌やダンスも交えた演劇+吹奏楽+歌で「お茶の京都」にふさわしい舞台を繰り広げた。
11作目の今年は、一人ひとりの演者がセリフや立ち回りにたっぷり時間をかけた少人数の舞台に様変わり。室町時代に将軍の足利義満が指定した「宇治七名園」を任された茶師たちの間に突然迷い込んだ女性をきっかけに、茶師たちのいさかいや騒動を脚本担当の星翔三さんがコメディタッチで描いた。
市民劇にはダウン症を持つ人たちとその家族が東宇治地域福祉センターでダンスのレッスンやアート、クッキングなどの活動を続けているNPO法人「わくわく^kyoto^」の児童生徒たち5人が今年も参加する。
「小難しさをそぎ落とし、観ればシェイクスピアの喜劇『十二夜』がわかる宇治茶の郷(さと)にふさわしい宇治茶劇となった。大胆な配役にも挑戦しており、舞台と観客の距離が近い生き生きした舞台を心行くまで楽しんでほしい」と大橋さんは話している。
市民劇「七人の茶無頼」は①11日(土)午後7時開演②12日(日)午前11時開演③午後4時開演。チケットは前売りが一般1000円(当日1500円)、高校生以下500円(当日800円)。
チケット直接購入は文化パルク城陽1階総合受付。予約は当日入口で前売り料金にてチケットを渡す。
インターネットでは「こみねっと 市民劇」で検索。問い合わせは山城こみねっと(℡46・1699、FAX同じ)まで。Eメール kominet09@kcn.jp