老朽化やマイナス収支背景

施設の老朽化やマイナス約1億7千万円の収支差額などの課題を抱える宇治市植物公園の今後を議論する、市「植物公園あり方検討委員会」の第1回会議が10日、市役所議会棟で開かれた。12月に提言をまとめる。宇治市植物公園はどのように変わるのがよいのか、あるいは変わらない方がよいのか、その見解が示される。会議は傍聴可能。次回は9月10日午前中に開かれる予定だ。【奥井凜】

委員は市民公募2人の他、行政学・都市計画・地域活性化の専門家ら計8人。互選により、会長に真山達志同志社大学政策学部・大学院総合政策科学研究科教授、会長職務代理者に吉田恭京都大学経営管理大学院特定教授が決まった。
会議では事務局(市都市整備部公園緑地課)から、検討会設置の背景や植物公園の現状、来場者アンケート、9月から11月に行うサウンディング型市場調査などについて説明があった。
委員会はこの日を含め4回予定しており、12月に植物公園のあり方について提言をまとめる。

■どんな議論になるか

委員会の議論について真山会長は、都市緑化という植物公園の公共的役割と、その一方で市の財政事情を鑑みる必要があることを踏まえ、「地域経営・自治体経営全般を見据えた、大きく重い議論になる」との認識を示した。
また、「一般的な都市公園に変えることから、今の植物公園を改善することまで、議論はとても幅広い」と述べ、あり方についてさまざまな可能性がありえるとの見方を示した。

■サウンディング型市場調査

サウンディング型市場調査について事務局は、園内エリアを事業的に有効活用するアイデアやその事業見積を募るものと説明。調査後、同様の趣旨の事業を行う者を公募する。
従って同調査は、植物公園の指定管理者を公募するためのものではないと明らかにした。
委員からは「委員会が植物公園廃止を提言したら調査は無駄になるのでは」「調査で得たアイデアについて、『こんなものもある』と参考程度の受け止めでもいいのか」との疑問が出された。事務局からは「基本となる“あり方”を検討してもらう中で、事業者のアイデアをミックスできないか」と、配慮への思いをにじませた。
同調査を委員会でどう取り扱うかについては、事業アイデア等の公募要項が出る次回会議に議論することとなった。

■「指定管理者が決めるべきでは」

「宇治市植物公園は指定管理者制度なのだから、“あり方”の議論は本来ならば(運営を担う者であり)指定管理者である公園公社の責任でやるものでは。今回、市がかなり踏み込んでいる。委員会の議論と公社の意志とが違った場合はどうなるのか」と、委員から質問が出た。
木下都市整備部長は入園者を増やすためにこれまでさまざまな工夫をしてきたことなどを説明し、「公園公社だけで頑張れと言うのは、限界ではないかと考える。市は設置者として、植物公園のあり方を、初心に戻って考えたい」と答えた。