コーディネーターとして町内を駆け回る松尾さん

コーディネーター、中小企業診断士

◆…京都府久御山町内で企業同士をつないだり、悩みごとの相談に乗るなどの仕事を行う。所属は町商工会だが、町とも協働し中小企業の振興に尽力する。16年11月から、クロスピアくみやまを拠点に活動している。
◆…現在は町内の製造業を中心に、一軒一軒訪問する。町内には1600にのぼる事業所があるが、このうち製造業は500社ほど。「これまでに200社ぐらい回った。残りの会社もすべて訪問したい。顔を知ってもらわないと」と意気込む。
◆…町内企業、特に製造業について「従来からの取引先を大切にし、そこから仕事を受注している。どこも忙しそう」と印象を話すが、課題も指摘する。「情報発信が不足気味だから、社員採用や事業拡大には課題があると思う」。いまは景気がいいが、それが傾いたときに備えた基盤づくりも呼び掛ける。
◆…かつて製造業は「3K」(汚い、きつい、危険)と言われていたが、いまではオートメーション化も進み、その印象はがらっと変わっている。「ものが出来上がったときの達成感はとても大きい。機械と1対1で向き合うから、自分の世界で集中して仕事できる。とても魅力がある仕事なのに、あまり知られていない」。そういった部分の良さをより多くの人に知ってもらい、自身もそれを発信する一助になりたいと考えている。
◆…「協力会社が町外という事業所も多く、町内で完結できたらと思う。大きめの土地を探している事業所もあり、今後の土地利用も気になるところ」と、事業所への思いがあふれる。「大手企業は『新しい技術』を持つ会社に興味がある。技術革新し情報発信していけば、小さな事業所でも新しい販路が切り開ける」。穏やかに、熱く語る。
◆…元はレントゲン技師という、異色の経歴の持ち主。新病院立ち上げに携わったことで企業経営などに興味を持ち、中小企業診断士の資格を得て独立した。「経営者は孤独。何かあったとき、気軽に相談できる相手でありたい。商工会や町、他の企業とつなぐ、橋渡しの存在になれたら」。眼鏡の奥で目を細めた。宇治市在住。【盛川振一郎】