暴風で吹き飛んだ校舎3階北東角の渡り廊下を覆うアルミサッシの引き戸(西大久保小)
京都府の宇治市立西大久保小、渡り廊下に被害
宇治市東部で停電
巨椋神社の神木、根元から倒壊

四国から近畿に上陸し、日本海に抜けた台風20号の影響で、京都府南部は23日夜から暴風が吹き荒れた。大きな人的被害はなかったものの、強風で塀やガレージのカーポートが壊れたり倒木などの被害が相次いだ。宇治市内では東部の笠取、炭山、池尾地区などを中心に870軒で停電が起きた。
宇治市内では24日午前1時半ごろ、最大瞬間風速28㍍を記録した。強風により西大久保小学校(大久保町旦椋)の3階校舎の渡り廊下に取り付けたアルミサッシの引き戸(約5㍍)が吹き飛んだ。
24日朝、出勤してきた教職員が気付いた。引き戸の上半分はガラスをはめ込んでおり、ガラスの破片が廊下に散乱。週明けからは新学期が始まるため、教職員が後始末に追われた。

強風で倒壊した巨椋神社のご神木

宇治市小倉町の巨椋神社では境内の神木が倒れる被害があった。樹齢200年以上と見られる市名木百選のエノキで、宮本俊孝宮司(58)が23日午後10時半ごろ、境内を見回りしたところ、倒木していたのを見つけた。
手水舎の前にある高さ約20㍍、直径約1㍍の巨木で、「風雨が強くなり始め、いつ倒れたのかわからなかった。参拝者もいない夜間で、拝殿への被害も無かったのが幸いです」(宮本宮司)と話す。

強風で水路に倒れこんだ戦川の桜並木の古木(菟道出口)

宇治市菟道地区の戦川(準用河川)では2本の桜木が倒れた。川沿いのマンション「コスモウイング宇治」(菟道薮里)に住む住民は「23日午後11時ごろ、木が倒れる音が聞こえた」という。マンション7階に住む住民は「桜が満開になる春を毎年楽しみにしている。老木が多く、今後が心配です」と話す。

宇治市危機管理室のまとめによると、台風による木や柵の倒壊で市道山王郷谷線、木幡213号線が通行止めになったほか、羽戸山菟道線が片側通行規制した。市施設関係では西大久保小の他、木幡小でもガラスが割れる被害があった。
市内14ヵ所に開設した避難所のうち大開小、西小倉中、木幡小、北宇治中、大久保小、宇治中の6ヵ所に12世帯15人が自主避難した。

■10避難所開設45人避難/城陽市

城陽市では、台風20号襲来による被害発生の届け出はなかった。23日午後3時59分の大雨暴風雨警報発令に伴い、同4時20分にコミセン6館、陽和・陽東・陽幸の3老人福祉センター、地域子育て支援センターひなたぼっこの10ヵ所に避難所が開設され、45人が自主的に避難した。

■11人が自主避難/京田辺市

京田辺市では、自主避難所に9世帯、合わせて11人が避難した。
人的被害や、寺社仏閣に目立った損傷は確認されていない。

■強風でフェンス曲がる/久御山町

久御山町では、町立久御山中学校のテニスコートフェンスが強風にあおられ曲がったほか、農家のビニールハウス1棟がゆがんだ。また木津川河川敷運動広場の競技場が冠水し、8月中は利用を見合わせる。
このほか、ナスの損傷など農業被害も出ている。被害額は調査中。
町は、23日午後3時59分に災害警戒本部を立ち上げ、台風に備えた。自主避難者向けに町役場5階コンベンションホールを開放したが、実際に避難した人はいなかった。

■62歳女性が転倒/宇治田原町

宇治田原町では23日午後3時59分、暴風警報が発令されたと同時に災害警戒体制2号を配備。同日午後6時には、自主避難者用の避難所を住民体育館に設置し、2世帯3人が避難した。
同日午後9時48分ごろ、62歳の女性が荒木の自宅敷地内で風にあおられ転倒。軽傷で救急搬送された。
このほかについては、町内で特に大きな被害はなく、枝や細い木が道路に散乱した程度。町職員がパトロールと同時に処理した。
翌日24日の午前5時15分、暴風警報・大雨警報の解除と同時に避難所を閉鎖。災害警戒体制2号も閉鎖した。

■玉津岡神社で倒木/井手町

井手町では、4ヵ所設置した避難所のうち、井手小に2世帯・2人が自主避難した。
暴風の影響で、玉津岡神社の駐車場や府道和束井手線の井手分署前で倒木があった他、新四郎山ののり面に若干の崩れが確認されている。人的被害はなかった。