滝に放たれ宙を舞うウナギ

大滝で雨乞い神事

◆…京都府綴喜郡宇治田原町湯屋谷に伝わる雨乞いの神事「大瀧祭」が1日、地区内の大滝大明神(中谷)で営まれた。酒を飲ませ暴れるウナギを滝壺に放ち、豊作や地域の安全を祈った。
◆…大滝は、明治以後に不動明王像が滝の脇に納められ、古くから水を司る大滝大明神として地元住民から信仰されてきた。
◆…言い伝えによると「大瀧祭」は江戸後期から行われていたという。日照りが続いた年に、大明神の使いとされているウナギに酒を飲ませて滝に放ったところ、ウナギが滝をつたって天まで昇っていき、龍に姿を変えて雨を降らせたという。これ以降、毎年9月1日に祭りを行い、五穀豊穣を祈るようになった。
◆…この日、住民らは滝の横の祠(ほこら)に集まり、供え物と玉串を奉納して静かに手を合わせた。
◆…神事の後、区長の谷村和男さん(67)と会計の浅田豊士さん、宮総代の青山美義さんの3人が、酒を飲ませたウナギを1匹ずつ滝に向かって放った。
◆…ウナギは、手の内で暴れまわったあと、10数㍍の高さから次々と流れの中に消えていった。
◆…谷村区長は「秋の収穫を控えるにあたって、豪雨とならないような“恵み”の雨が降るよう祈願。また、地域に水害が起こらないよう、願いを込めてウナギを放った」と語った。【鹿野達郎】