井手町母親大会(同実行委員会主催、村田万里子委員長)が9日、同町井手の山城勤労者福祉会館で開かれた。話題を集める映画「ごはん」の上映があり、同作でメガホンを取った安田淳一監督(51)が舞台あいさつに登壇。集まった100人あまりの参加者の前に、主演する沙倉ゆうのさんがサプライズで登場し、撮影秘話を明かした。
「ごはん」は、父が遺した田んぼを引き継ぐため、沙倉さん演じる「ヒカリ」が、悪戦苦闘しながら奇跡の収穫までこぎつける物語。城陽、宇治、久御山の田園風景や自然を美しく切り取り、コメづくりをリアルに描いている。
城陽の農家で生まれ育った安田監督は、城陽高の出身。同高元教諭で、実行委員を務める谷田操さんの教え子だった縁があり、今回の舞台あいさつが実現した。
上映後に登場した安田監督は「サプライズゲストを呼んでいます」と紹介。つい先ほどまでスクリーンの中で奮闘していた沙倉さんが登場すると、会場は歓声に包まれた。
安田監督は「どの映画を見ても、田んぼがきれいに撮れているものがなかった。(撮影に)5年かかったが、一番きれいな田んぼが撮れた」と自信を見せ、「去年の1月から上映が始まり、動員は1万人を超えた。今でも各地で上映会を開いていただき、ありがたい」と感謝した。
沙倉さんは「5年がかりで撮影があり、毎年同じ農家さんに田んぼを借りていた。『まだ撮ってんのかいな~』と言われた」と笑いを誘った。「1年目のシーンは画が合わず、2年目は雨のせいで稲が伸びすぎた。ならばと早めに来た3年目は低すぎて、そのシーンだけでも4年かかった」と自然相手ならではの苦労話もあった。
舞台あいさつ後は安田監督と沙倉さんが出口で見送り、気さくに記念撮影に応じていた。作中の「ヒカリちゃん」にすっかり感情移入し、ファンになった観客は孫を見るような視線を送り「顔ちっさいね」「5年経っているのに全然変わらないね」と声を掛け、楽しそうに交流していた。
37回目の今大会では「いのちを生みだす母親は、いのちを育て、いのちを守ることを望みます。輝け憲法!いかそう九条!守ろういのち!」などをスローガンにする「大会アピール」を拍手で採択した。【谷貴生】
【写真は撮影時のこぼれ話を明かす安田監督(右)と沙倉さん】