裃など昔ながらの衣装に身を包んだ行列が喜撰橋を渡る

日本に茶の実をもたらした栄西禅師、宇治に茶園を開いた明恵上人、茶道の始祖である千利休の3恩人を敬い、宇治茶の隆盛を願う第67回「宇治茶まつり」が7日、宇治川畔一帯で開かれ、市民、観光客らが協賛茶席などで宇治茶に親しんだ。3年ぶりの共催となった宇治茶まつり消費イベントも、汗ばむ陽気に誘われた約4万1000人(主催者発表)でにぎわいを見せた。

10月第1日曜に行う宇治茶まつりは、茶どころ宇治にふさわしい年中行事として、宇治祭奉賛会などが主催する。

宇治橋三の間での名水汲み上げ

午前9時、河床工事の影響が一時危惧された宇治橋三の間での名水汲み上げの儀を滞りなく行い、祭典が幕開け。小倉茶業青年団の森下大輔さん(35)と森下和哉さん(34)が、古式ゆかしい烏帽子と狩衣(かりぎぬ)姿でつるべを使い、宇治川から名水を汲み上げた。

茶壷口切りで取り出した茶葉を丁寧に挽く

辻俊宏さん(56)の先導で、伝統衣装の裃(かみしも)に身を包んだ行列は平等院表参道を進み、塔の島から宇治川東岸を興聖寺へ。同寺本堂では、茶業関係者や来賓らが見守る中、東宇治茶業青年団の古川嘉嗣さん(46)が同・杉村和美さん(40)の介添えで茶壷口切りの儀を執り行い、今春、収穫した茶葉を石臼で挽くと、裏千家・金澤宗達業躰(57)が香り高い一服を献上。読経が流れる中、列席者が焼香し、堀井長太郎さん(69)が祭文を読み上げて次代への継承・発展を誓うと、茶筅塚(ちゃせんづか)法要も営まれた。

お茶のみコンクールを楽しむ親子連れ

この日、興聖寺(本席)・府茶業会館(副席)で裏千家協賛茶席、宇治上神社拝殿では市茶道連盟の協賛茶席、同社務所で点心席と宇治茶無料接待が行われ、塔の島での茶香服を簡略化したお茶のみコンクール、抽選会も親子らでにぎわった。市観光センターでは茶の木人形実演・販売があり、人気を集めた。
一方、14年の開始から5回目となる宇治茶まつり消費イベントも、塔の島と橘島をメーンに催され、JR・京阪宇治駅では水出し玉露をふるまった。宇治茶BAR開設などに約4万1000人が来場した。
塔の島と橘島では、9市町村12茶種を飲み比べる「茶産地めぐり」があり、ご当地キャラも勢ぞろい。山城地域ふるさと産品の出店、手もみ技術の実演・体験などに家族連れが笑顔を見せた。

福寿園宇治茶工房の「子ども茶席」で高校生も振る舞う

ほかに、福寿園宇治茶工房=宇治山田=では小学生2人・高校生3人が市民らに振る舞う「子ども茶席」が開かれ、茶室・華松庵で大人たちが心を和ませた。