ダイナミックな「勇往直前」を紹介する小原さん

喜びとエネルギー伝えて50年

熊野古道の幽玄な雰囲気まで表現した「発心」

牛と富士山の幻想的な情景を描いた「讃仰」

久御山中学校非常勤講師で、50年近く牛を題材に絵を描き続けている小原(雅号・赤木)睦代さん(63)=同町佐山籾池、二紀会会員=が、15日から東京都中央区銀座で個展を開いている。牛から感じ取った生きる喜びやエネルギーを作品に込め、「生への讃歌」を描いた。
小原さんは京都教育大学を卒業後、城陽市内の中学校と久御山中学校で教鞭をとってきた。
和歌山県の実家近くに牧場があり、牛の「原始的なエネルギー」に魅せられた。高校2年生時、牛を描いた作品がコンクールに入賞し、現在の創作スタイルの原点に。牛を求め、これまでに20カ国を訪問した。
東京での個展は15年ぶり。吉野杉の板を組んだパネルの表面をバーナーで焼いて凹凸をつけた自作のキャンバスや、金箔を和紙に貼った表具など、さまざまな画材を取り入れた。2011年のパリ個展に出品した屏風などを含め、油彩を中心に31点紹介する。
力強く突進する牛の姿を吉野杉の焼板に描いた「勇往直前」には、災害からの復興への願いを込めた。牛と少年が登場する「発心」では故郷の熊野古道の幽玄な世界観を表現。冠雪した富士山と、それを仰ぎ見る牛の勇姿を重ねた「讃仰」からは牛の息遣いが伝わる。
「牛は恋人のようなもの。生に向かうエネルギーや生への喜びがある『生への讃歌』。生きる喜びを表現し、人々に活力を与えられる作品を描きたい」。3年後にスペインでの個展も控え、「色々な方に作品を見てもらい、スペインにつなげたい」と見据える。
個展は銀座ギャラリームサシ(〒104‐0061東京都中央区銀座1‐9‐1KIビル1階、℡03‐3564‐6348)で21日(日)まで。午前11時~午後6時。