宇治市議会9月定例会の最終本会議が16日に開かれ、注目された国史跡・宇治川太閤堤跡に整備する新たな観光拠点「(仮称)お茶と宇治のまち歴史公園」整備運営事業に係る契約議案を賛成多数で可決した。山本正市長は「改めて身を引き締め、将来の宇治の発展を見据えたまちづくり、宇治の歴史・文化、宇治茶の魅力発信に、全庁を挙げて取り組む」と挨拶。歴史公園は2021年10月のオープンを目指し、事業進捗を図る。
歴史公園は『史跡ゾーン』(約1・4㌶)に太閤堤の再現展示、修景茶園等を整備。『交流ゾーン』(約1・1㌶)にはミュージアム、宇治茶体験施設等を整備する。市は設計・建設・維持管理等の大半を民間事業者に任せるPFI事業を導入。NECキャピタルソリューション㈱を代表とする㈱宇治まちづくり創生ネットワークと交わす19年間(18~36年度)、約25億3510万円の契約議案を9月議会に提出した。
この日、一般会計補正予算案(第4号)の歴史公園設計モニタリング支援業務委託に係る2カ年予算940万円を削除する修正案を共産が提出。大河直幸議員(共産)は「PFIは全てを民間に任せ、市が公共施設管理に責任を持たない」と提案理由を述べた。
質疑に立った堀明人議員(自民)は「事業提案は黒塗りだが、本契約後に議会、市民の声が反映できるよう担保を」と要求し、山本市長は「設計で、さまざまな調整を行う。運営開始後はモニタリングで意見交換を行う」と約束。再開後、修正案を賛成少数で否決した後、原案を全会一致で可決した。
契約議案の採決では、うじ未来、自民、公明、無会派が賛成、共産と京都維新・宇治が反対。「18対9」の大差で可決し、長い論議の決着を付けた。【写真】
収入を除いた事業費は74億2000万円。既に42億3000万円を用地費等で支出しており、今後は今回の議決分を含めた31億9000万円の支出を予定している。
このほか、一般会計補正予算案(第5号)など市長提出3議案、議会提出2議案を可決し、閉会した。
終了後、山本市長は「本市が進める歴史まちづくりにおいて大きな一歩。民間事業者のノウハウを十分に生かした市民や観光客に愛される歴史公園となるよう、本市と事業者がしっかりと連携し、市民に計画内容について十分ご説明する」とコメント。記者団には「太閤堤が発見されて11年。感慨深い。天ケ瀬ダムなどの近代遺産、お茶の京都の取り組みなどの戦略拠点として生かす。運営モニタリングは3~4カ月に1度行い、議会意見も反映できるものは反映する」と語った。