執筆の裏話などを笑顔で語る望月さん

京都を舞台にした人気ミステリー小説「京都寺町三条のホームズ」の著者で城陽市在住の望月麻衣さんが18日、文化パルク城陽ふれあいホールで講演した。作品や執筆の裏話、物語を生み出す苦労―。今をときめく超売れっ子作家であり、主婦でもある日々の暮らしを気さくに紹介し、笑顔と親近感あふれる語りに約300人が聞き入った。
札幌市出身の望月さんは、昨年3月から夫の実家がある城陽市内で家族と暮らす。
代表作の「京都寺町三条のホームズ」は、主人公の女子高生と名探偵シャーロック・ホームズのように鋭い観察眼を持つ物腰柔らかな青年が登場するライトミステリー。第4回京都本大賞の受賞作で、来年1月にシリーズ11巻が刊行される予定。
対談形式の講演会で望月さんは、母が赤川次郎の「三毛猫ホームズ」をくれたことが今の道につながった…と説明した。それまで漫画に夢中だったが、「絵がなくても面白い。赤川先生のように、小説が苦手な子供が読める本を書きたいと思った」と声を弾ませた。
ミステリーのアイデアは、骨董品のエピソードをもとに膨らませたり、現地に行って生み出したりするといい、「人が死なない楽しいミステリー」を書く。
ストーリーづくりでは1本の軸を決め、盛り込みたいワードを書き出す。今年はほぼ1カ月に1冊ペースで著書を刊行。「ざっくりした〝設計書〟ができるまでが一番大変。見切り発車で書く時は苦しい。床を転がるくらい大変」と、生みの苦労も明かした。
物語をつくる上で大切にしているのは、家事や買い物、執筆といった1日のタイムスケジュールをきっちり決めること。無理をしない活動スタイルや執筆がはかどるBGM、城陽への愛着も笑顔いっぱいで語った。ポリシーは「毎日書くこと。1日5ページと思っている」。来場者からの「文章がきれいで読みやすい。どうやって勉強したのですか」との質問に、「文章の勉強をしたい時は、好きな作家の文章を丸写しして」などとフレンドリーに答えた。
講演会は市歴史民俗資料館と市立図書館の共催。望月さんがこの日のために書き下ろした掌編「想い出の地で―」が会場でプレゼントされ、ファンの喜びがいっそう広がった。