発酵の具合を確かめる古川杜氏

府南部で唯一の造り酒屋「城陽酒造」(島本稔大社長)=城陽市奈島久保野=の新酒づくりが本格化している。先月21日、今年初めての絞り作業が行われ、25日には「生原酒たれくち酒」(1・8㍑税別2300円)と「原酒にごり酒」(1・8㍑税別2100円)が解禁。宇治・城陽の酒販店を中心に販売が始まっている。きょう1日からは「新酒しぼりたて 純米吟醸無濾過生原酒」の販売を開始。その他順次出荷していく。
今年の仕込みは玄米ベースで約61トン。府内産の五百万石・祝、兵庫県産の山田錦だ。祝の一部には京田辺市産もあるという。昨年と同じ、1升瓶4万5千本分の出荷を見込む。
島本社長によると、今年の原料米は猛暑の影響で粒が小ぶりだった。それを杜氏(とうじ)の古川與志次さん(68)は「コメがしっかり」と評し、「やわいと雑味が出る。すっきりしたいい酒ができた」と話す。
城陽酒造の酒造りを島本社長は「米の持ち味を生かす」と表現する。特に真っ先に出荷が始まったたれくち酒は、絞り器の口から垂れてきた酒を、火入れも度数調整の加水もせず瓶詰めしたもの。「まさに米の飲み物。淡麗で物足りない人はぜひ」と勧める。
新酒づくりは2月上旬まで続く。絞った後の酒粕も引く手あまただ。毎年大勢の人でにぎわう「酒粕詰め祭」は例年のように年明けを予定している。詳しい日程は今後発表するという。