群生したソシンロウバイが庭先に甘酸っぱい香りを漂わせる

暖冬傾向で推移している京都府南部地域だが、城陽市青谷地域の民家では、鮮やかな黄色のソシンロウバイの花々が見頃を迎え、庭先に甘酸っぱい香りを漂わせている。地元では、この時期の人気スポットになっており、本格的な春の訪れを待ちわびる人々の心を和ませている。
同市市辺中垣内の新聞販売業、冨田保幸さん(61)方の前栽や裏庭には、市の「名木・古木」に認定されている老木をはじめ、珍しくロウバイの木々が約20本も群生している。
もともと、ロウバイは中国原産。ロウ細工のような艶のある花を咲かせることから名づけられたとの説があり、別名「南京梅」、「唐梅」とも呼ばれる。寒さに強い品種で、今冬は、昨年12月中旬に「1本が咲き始めた」(冨田さん)という。
今では、ほぼ満開の状態。ちょうど2年前に他界した父・武男さんが手塩にかけて育ててきた花々は、年を追うごとに、きれいに咲き、庭一帯を真っ黄色に染めている。
開花が早い分、見頃は今月上旬までになりそう。冨田さんは「土が良いのか、自然落下した種が自生して新芽も出始めています」とほほ笑む。
このロウバイの木々は、約80年前に農業試験場(現・府農業総合研究所花き部)に勤務していた保幸さんの祖父・武三さんが中国から送ってきたものを譲り受け一旦、青谷梅林の一角に植樹した。しかし、その後、開発が進み伐採される危険性が出てきたため、戦後になって自宅の前栽に移植したと伝わる。
花瓶に生けて、玄関のインテリアとして一輪挿しにすると、ほのかに甘酸っぱいに香りを漂わせることから、ロウバイは女性を中心に人気が高い。
冨田さんは「(ひと声かけてもらえれば)庭の中を自由に見学してもらって結構」と気さくに話し、愛好家から求められると、無数のつぼみが付いた枝を惜しみなく剪定してプレゼント。「新聞に載ると一気に、遠方からの見学者も多くなります」と話す。もし、雪が花びらの上に積もると、黄色と白色のコントラストがすごく綺麗。カメラ愛好家はシャッターチャンスを逃がさないよう雪の朝に備えよう。