車いす操作を体験する生徒たち

宇治市の南宇治中学校で15日、日本赤十字社京都府支部が主催した「防災セミナー」が開かれた。同社の松田聰主事は「実際の避難所となる中学校と地域住民が連携した大規模なセミナーは、全国の支部でも極めて珍しい」と話す。同校生徒や地域住民など110人が参加し、炊き出しや介助体験、グループワークを通して災害時の対応意識を高めた。
宇治市との共催で開いた今回の赤十字防災セミナーは、災害時に予想される被害や救助活動、避難生活などの課題を具体的にイメージし、命を守る様々な方法を地域密着で学んでもらう取り組み。
同中学校近隣の西大久保団地自主防災会=鞠川俊彦会長=、城陽市地区赤十字奉仕団(城炊会)=浦畑眞一郎会長=などが協力。会場の南宇治中は青少年赤十字の加盟校で、1年生の生徒70人と教諭も防災授業の一環で参加した。
午前9時10分からの開会式では、山本正市長が来校し挨拶。オリエンテーションの後、2グループに分かれ、炊き出し体験と防災学習の時間を持った。
体育館では、高齢者の避難を想定して搬送方法や車いす介助の体験があった。また、中学生と大人の混成班を作り、避難所の運営についてグループワークで話し合った。
駐車場スペースでは、城炊会のメンバーが全面指導して炊き出し体験を行った。特殊なポリ袋に入った一人分の料理(ケチャップライス、ドライカレーなど)を窯に入れて煮るという形。少ない水で作ることができ、密封状態のため配るにも食べるにも衛生的だという。同会の浦畑会長は「今回は作り方を学んでもらい、今後の防災訓練に生かしてほしい」と呼び掛けていた。
炊き出しの試食の後、日赤関係者と市職員、生徒代表の挨拶があった。参加した一ノ宮暁君と西本百伽さんは「車いす操縦の工夫について学べた」「避難所で自分だったらどう行動するかを考えることができた」「炊き出しのご飯はおいしかった」と話し、活動を振り返った。