地元の人に愛された店構え

1928(昭和3)年、JR宇治駅すぐの宇治橋通りで創業。地元の人たちに親しまれた銭湯「有馬湯」がきょう、91年の歴史を閉じる。宇治では大久保町田原の「もなこの湯」が31日での閉店を発表しており、地元の憩いの場2店が今年度で姿を消すことになる。
創業者の孫で3代目の太田泰子さん(67)は、77年に父の後を継いだ。仕事は昼から。閉店は午後11時。夫が浴場を、自分は脱衣場を掃除し、4時以降は夫と交代で番台に座る毎日だった。

郷愁をそそる昔ながらの浴場内

「主人も70歳を過ぎ、掃除も大変。設備が急に壊れたときのことも考えた。利用してくださったお客様には、長い間ありがとうございましたと伝えたい」と今の気持ちを話す。
宇治市五ケ庄から毎日通っているという張本満江さん(78)は「ここが大好きで、何年も家の風呂に入っていない。一人暮らしの高齢者が多い今、銭湯はコミュニケーションの場として本当に大事。さみしい」と話した。
宇城久の公衆浴場は、自治体や企業が運営するものも含めて70年には28軒あり、そのうちいわゆる銭湯は17軒だった。現在営業許可を受けている公衆浴場は39軒で、うち銭湯は7軒。「もなこの湯」「有馬湯」が閉店することになり、他にも1軒閉店している。