第1帖・桐壺とその下絵

宇治市源氏物語ミュージアム=宇治東内=で企画展「源氏絵♥小林等展」が始まった。6月30日(日)まで。
日本画家・小林等が教員生活のかたわら30年かけて源氏物語全54帖を絵画にした、いわゆる源氏絵54点と、その下絵18点などを展観する。
小林等(1910~2003)は、兵庫県豊岡市に生まれ、京都市立絵画専門学校(現市立芸術大学)を卒業。神戸市立摩耶小学校教諭から園田学園女子短期大学(兵庫県尼崎市)教授まで、50年間教職に就き、美術教育に専心した。一方で兵庫県展や尼崎市展の審査員などを務め、兵庫県文化賞・紺綬褒章を受章している。1999年には宇治市篤志者表彰を受けた。
小学生の頃から王朝文化に魅せられた小林は、特に平安装束に興味を抱き、関連絵画を保存したり一人で知識を学んだりしたという。教員生活を続けながら源氏絵制作への思いを温め、初めての作品「若紫」を発表したのは、68年、58歳の時。それから30年間、年に1~2作のペースで制作し、87歳の年、97年に54帖全てを描き上げた。
作品からは、好きでこそ描き続けた、その大らかな画業と、源氏物語への愛情が伝わってくる。
企画展は期間を前・中・後期に分けて展示替えを行い、54帖全てを展観する。桐壺・末摘花・若菜下は、下絵も展示。完成品と見比べることができる。
月曜と5月7日は休館。午前9時~午後5時(入館は4時30分)。観覧料は大人600円、子供300円。