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| ■ふたつの民族が対立して住む常夏の島国 |
| フィジー諸島 かけ足見聞記 |
| 高橋内科医院院長 高橋 権也 |
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第10回 教育熱心なフィジーの人々、経済的な自立を目指して頑張っています 首都スバから小型飛行機で15分のオバラウ島に古都レブカがあります。人口は3000人です。この町は19世紀、フィジーがイギリスの植民地になったときに短い期間でしたが首都になりました。この町には11の小学校があります。レブカ小学校は1879年創立の歴史ある公立の学校です。学年は1〜8学年まで、生徒数は350名の大きな学校です。名古屋出身の青年海外協力隊員、太田幸子さんが2年前赴任され、子供たちに図工や音楽を教えています。私たちは彼女のお世話で、生徒さんたちと交流しました。子供たちは2ヶ月も前から私たちのために歌や踊りを練習したそうです。私たちが訪問した日は新学期の始業式の日でした。フィジーの学校は11月いっぱいで学年が終わり、長い夏休みに入ります。1月21日からが新学期ですが、今年は洪水のため1週間遅れでした。 フィジーは教育熱心で初等教育(8年)の就学率は100%、中等教育(4年間)で65%、その半分は更に高等教育を受けます。成人識字率は93%です。小学校の授業は公用語である英語でおこなわれ、母国語を使うことは禁じられています。しかし、お聞きしますと低学年では英語だけの授業は無理があり、補助的にフィジー語も使われるそうです。
フィジーには伝統のある医学校があります。1878年創立の名門で、近隣の諸島から学生が集まっています。農業学校や教員養成学校もあります。 日本語教育は、JICAから派遣された日本語教師によって断続的に行われてきましたが、最近は停止しています。特に日本からの観光客が減ってからは商業活動のために習う人が減りました。 フィジーへの日本の経済協力の総合計は2006年度までで380億円でした。フィジーへの主要支援国は2005年度でオーストラリア(20・5%)、日本(12・6%)、ニュージーランド(3・5%)の順になっています。 フィジーの一人当たりの国民所得は3300米ドルで開発途上国としては高額です。日本のODAの対象国としての基準を超えますので、フィジー諸島共和国は援助の対象にはなっていません。しかしフィジーに本校がある南太平洋大学にはODAによる援助があります。 フィジー諸島は、太平洋の小さな島々の国の中心的な役割があり、国際機関がたくさん集まっています。特に1968年に開校した南太平洋大学は、太平洋の小さな国々と地域12カ国が共同で運営している大学です。人口が1400人のトケラウや1600人のニウエから最も多い83万人のフィジー諸島まで、総計で160万人の国々が広大な南太平洋に散らばっています。南太平洋という広大なキャンパスに散らばる大学の授業は衛星通信を利用して行っています。そのための支援ということで、日本政府は昨年と今年で総額22億円の無償資金協力を提供しました。 南太平洋大学は8000名の卒業生を送り出し、現在4000名の全日制学生が在籍しています。農学部などの技術系の学部や人文科学、社会科学系の学部が設置されています。今まで南太平洋の国々は、欧米の旧宗主国から経済支援や教育援助を受け、優秀な人材は欧米に流れていました。最近ではオーストラリア、ニュージーランド、日本などからの支援が増え、地域の自立を目指した教育が盛んになっています。太平洋の豊かな資源を利用するための学問が育って、一日も早く経済的に自立する国々になってほしいと思います。(おわり) 【写真は私たちがプレゼントしたピアニカを演奏する子供たち。この日のために猛練習したそうです】
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