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待ちに待った「温かい昼食」
久御山町
中学校で給食スタート
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久御山町立久御山中学校(南亮司校長)で12日、給食が始まった。生徒はもちろん、教職員や町関係者たちも、待ちに待っていた中学校での温かい昼食。この日、教室には給食をほおばる生徒たちの笑顔が、あちこちで弾けた。【盛川振一郎】
中学校給食最初の献立は、中華風どんぶり、キュウリの華風漬け、牛乳。校舎に囲まれた給食室で調理が始まると、周囲にいい匂いが漂った。一足先に検食を済ませた南校長も「おいしかった。温かい食事はとてもいい」と話した。
給食室で作った料理はコンテナに積み込み、正午過ぎから給食調理員が各学年のフロアに運搬。4校時終了のチャイムと共に、生徒たちは手を洗い準備を始めた。給食当番がごはんやおかずの入った容器、食器の入ったかごをそれぞれの教室に運び、ほかの生徒たちはトレーを手に並んだ。
「配膳や準備に手間取るのでは」という大人たちの心配をよそに、当番もそれ以外の生徒たちも手際よく用意をこなしていった。全員に行き届くと「いただきます」の掛け声に合わせ食事がスタート。「みんなで同じ釜の飯を食べる」給食の光景が、それぞれの教室で広がった。
先日入学したばかりの杉本瑠斗くん(12)は「(中学校は)弁当だと思っていたけど、給食が食べられてよかった。小学校の頃と変わらない味で安心した」と箸を進めていた。久しぶりの給食となった3年生の加治凜太郎くん(14)は「まさか中学校で給食を食べられるとは思っていなかった。懐かしいし、温かくておいしい。きょうのメニューは好き嫌いなく食べられるものばかり」と笑顔を見せた。
ごはん、牛乳、おかずを提供する完全給食を中学校で実施するのは信貴康孝町長の選挙公約のひとつで、2013年度に検討協議を始めた。学校敷地内で調理する自校方式を採用し、17年6月には給食室の建設工事に着手。今年1月に完成した。
近隣では、宇治田原町が1964年1月から中学校の完全給食をスタート。城陽市も67年6月から、小中学校同時にセンター方式で完全給食を実施している。宇治市では実施されていない。久御山町ではこれまで、中学校は84年5月から牛乳のみを配布する「ミルク給食」を実施してきた。
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