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2017年9月22日

TODAY NEWS

欧州1位機に作家デビュー
城陽のなべかわさん

ペーパークイリング作品で



 ヨーロッパの伝統クラフトとして世界中で親しまれている「ペーパークイリング」の世界大会「ザ・クイリング・ギルド2016コンペデション」(昨年9月17日英国・ヨークで開催)で、出品した作品が4審査部門中3部門で1位を獲得した城陽市寺田在住のアートデザインクリエーターなべかわゆきこさん(45)が、今月29日(金)から10月2日(月)まで、京都市中京区御池御幸町上がるにあるギャラリー「Take two」を会場に個展「かさねがさね」を開く。開催を前に21日、作家としてスタートを切るに至った紆余曲折やこれからの意気込みなどを話した。

 なべかわさんは寺田生まれの富野育ちという城陽人。ペーパークイリングとの出会いは、11年前に見たNHK教育講座「おしゃれ工房」。発祥は紀元前2000年という。16世紀から18世紀にかけて全盛を迎え、修道女が聖書の製本する際に出た紙の切れ端で、聖書の淵を飾ったとされる。ヨーロッパの歴史と文化に基づく奥深い世界に魅了され、のめり込んでいった。
 2006年6月に五里五里のさと手づくりの会(長澤とよ海さん代表)が開催した「五里五里のさとクラフトフェスタ」に初出品したのが、プロへのいばらの道のスタート。フェスタは年間3回程度京都、滋賀の手づくり作家が集まり、作品の即売や体験教室を開いている。次回41回目で開催は11月19日(日)午前10時から文化パルク城陽で。
 作品を次々に作り続けるが、売って生活できるほど甘くはない。昼は音楽療法士、介護福祉士、ピアノ講師、バンドマネージャーから市役所でのバイトまでを渡り歩いた。時に二つの仕事をかけもつことも。作品はもっぱら夜間。そんな中でも、京都を中心に東京、名古屋、大阪などのクラフトフェア、デパートの催しに出展、11年以降は個展も開催してきた。
 転機は14年、技量を磨き、本場の空気を吸収するために渡ったイギリスでの出会い。著名な作家の家にホームステイしながら、2人の作家から指導を受けた。その年の9月開催の「ザ・クイリング・ギルド2014コンペデション」で、いきなり4部門の内テクニカル部門とデザイン部門で2位を獲得、大きな自信を得た。
 そして16年9月のコンペデションで、「テクニカル部門」「カラーセンス部門」「人気投票部門」の3部門で1位を受賞、総合1位に輝いた。大会には、ヨーロッパをはじめ世界各国から約1000点の作品が集まった中での審査結果。日本人で、部門別1位はこれまでもあったが、総合1位は初の快挙。受賞作品のひとつは、城陽市の花「花しょうぶ」と京都をイメージしたカンザシをデザイン化した。「私は日本の京都の城陽で生まれ育ったことを知ってほしい」との思いを作品に込めた。
 なべかわさんはこの受賞を機に、アルバイトを辞めプロのクラフト作家として自立した。目標は、クイリングの技法を使ったアートデザインだが、受賞と作品集の発行で名前が売れ、すでに大阪天満橋、京阪シティモールポスターやパッケージのデザインなどの仕事が舞い込んでいる。個展開催を前に、「これまで2足、3足のわらじを履くこともありましたが、夢をあきらめずにやってきたことが良かった」と笑顔を見せる。【藤本博】
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