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2017年5月26日

TODAY NEWS

傾聴ボラ 茶席で知って
久御山 岡本病院

エントランスで「楽しむ会」



 京都岡本記念病院(久御山町佐山)で25日、「新茶を楽しむ会」が開かれた。僧侶が患者などと1対1で話し合う「傾聴ボランティア」の取り組みを知ってもらう機会として実施。大勢の来院者が、僧侶と話したりお茶席を楽しんだ。
 入院患者、とりわけがん患者の中には、刺激的な痛み以外にも、心の痛みやスピリチュアルな部分など、多くの不安を持っている人も多くいる。そういった不安を予防したり和らげたりし、人生や生活の質≠改善する療法を「緩和治療」という。
 同院では毎週木曜日に「臨床僧の会・サーラ」が、入院患者とその家族を対象に、僧侶と1対1で話をする傾聴ボランティア「緑蔭」を実施している。その取り組みを広く知ってもらおうと、同院1階エントランスで「新茶を楽しむ会」を開いた。
 外来患者や面会家族などが行き来するエントランスの一角に、竹を組んだ茶室と3テーブルほどの茶席を用意。禅宗の僧侶5人が、煎茶の新茶と抹茶でもてなした。
 普段は雑多なエントランスに、1日限りの茶席がオープンすると、「相手の診療を待つ間に」や「きょうの診察が終わったから」「お抹茶が飲めるの?」と、多くの来院者が立ち寄った。僧侶は優しく話しかけながら、菓子を出し、お茶を作っていた。とりとめのない話にも笑顔があふれ、一帯は和やかな雰囲気に包まれていた。
 「臨床僧の会・サーラ」は、約5年前に京都市内の法輪禅寺で発足した。宗派を超えた10人ほどの僧侶が集まり、寺や病院、デイ診療所での傾聴活動や、がん患者会への参加、自身の勉強会など、多くのボランティア活動を行っている。傾聴活動では、病気の予備知識があっても喋らず、医療的な事は決して話さないよう心がけている。2011年3月の東日本大震災以降、心のケアを中心に相手に寄り添う僧侶「臨床宗教師」の概念が生まれ、こういった取り組みはより重要性を増し、注目されている。
 代表の佐野泰典住職(54)は「昔に比べ、現代は家族構成なども大きく変化した。身近な人が病に倒れたとき、『心の溝』を埋めるものが絶対に必要。私たちは、患者やその家族にとり『つっかえ棒』や『伴走者』のような存在になれたら」と語っていた。
 また、同会に参加する僧侶のひとりは「父をすい臓がんで亡くした。日に日に弱り細っていく父を見るのが、辛くて恐ろしかった。当時の経験や感じたことを糧に、がんと闘う人の役に、少しでもなれたらと思い活動に参加している」という。
 病院担当者は「今回のイベントは、傾聴ボランティア『緑蔭』の取り組みを知ってもらうことがいちばんの目的。定期的な開催は未定だが、今後の課題として考えていきたい」と話していた。【盛川振一郎】
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